Google I/O 2023が5月に開催されました。Google I/Oは開発者向けのカンファレンスとあって、様々な新技術について発表がありました。
今回はそんなGoogle I/O 2023から、モバイル系の発表をまとめて紹介します。
Pixelラインナップの新製品
新しいPixelデバイスが多数発表されました。
Pixel Fold
画面が折りたためるデバイスです。元々サムスンから販売されていましたが、Googleからはじめて発売されます。たたんだ状態が5.8インチ、開くと7.6インチディスプレイになります。
Pixel Tablet
Googleからは久々に販売されるタブレットデバイスです。11インチのデバイスで、タブレットとして使うのはもちろん、スマートディスプレイとしても利用できます。
Pixel 7a
Pixel 7aはPixel 7シリーズの安価版です。とはいえ、Tensor G2チップを搭載しているので、写真のAI修正など機械学習系機能を活用するには十分なスペックと言えます。
メッセージアプリにAI
メッセージの返事の文章をAIによって生成してくれるMagic Composeという機能です。これと似たような機能として、GoogleドキュメントなどにAIによる文章生成、画像生成機能を追加するDuet AIという機能も発表されています。
PaLM 2
Googleが大規模言語モデルPaLM 2を発表しました。これは4つのモデル(Gecko、Otter、Bison、Unicorn)があり、それぞれサイズが異なります。最小モデルのGeckoはモバイルデバイス内、オフラインで動作します。APIが公開されれば、モバイルデバイス内でChatGPTのような機能が提供できそうです。最大サイズはGoogleで実験中のBardに組み込まれています。
Wear OS 4
Wear OS 3はまだあまり広まっていませんが、すでに4について発表されました。バッテリー寿命の向上、バックアップと復元、アクセシビリティ機能の追加が行われています。
壁紙の生成
一部のPixel端末に限定されるようですが、ホーム画面の壁紙をテキストから生成してくれる機能や、画像を3D化する機能が発表されています。
Flutter
Flutter 3.1がリリースされました。これはDart 3サポート、Material 3サポート、そしてiOS向けにImpellerという新しいレンダリングエンジンが提供されています。基本的にレンダリング性能やパフォーマンス向上といった点が挙げられています。
まとめ
今回はAndroid OSに関する発表よりも、AIをAndroidに組み込んでいく姿勢が強く押し出されていました。Android自体の完成度は十分に高まっているとも言えそうです。
AIはプライバシーや機密情報と関わるものなので、オフラインで使えるのはメリットと言えそうです。より魅力的なアプリにするために、積極的に組み込んでいきたい機能でしょう。