iOS向けにプッシュ通知を送信する場合、これまではp12証明書を利用していました。p12証明書の問題は有効期限があるということです。有効期限になると、証明書ファイルを更新しないとプッシュ通知が配信できなくなります。
それに対して今回対応したp8認証キーを利用したプッシュ通知の場合、期限がなくなります。この記事ではp8認証キー設定の手順を紹介します。
p8認証キーを取得する
p8認証キーの作成はApple Developer Programで行います。アプリIDの作成と、プッシュ通知を有効にするのを忘れないでください。次にKeysをクリックします。キー名は何でも大丈夫ですが、こちらもプッシュ通知を有効にするのを忘れないでください。
そうするとKey IDというのが取得できます。また、p8認証キーもダウンロードできます。作成したときしかダウンロードできないので注意してください。
NCMB管理画面にて設定を行う
NCMBの管理画面でプッシュ通知の設定を行います。まず一番上でプッシュ通知を有効にします。
次にp8認証キーの設定を行います。ここでは以下の5つの情報が必要です。
項目 | 説明 |
---|---|
APNs送信先 | サンドボックス(開発環境)またはProduction(リリース)を選択 |
AppleトピックID | アプリのバンドルID(アプリID)を指定 |
AppleチームID | Apple Developer Programの右上に出ている文字列を指定 |
AppleキーID | キー作成時に表示されるID |
後はp8認証キーファイルをアップロードします。これで準備完了です。
プッシュ通知を作成する
プッシュ通知の作成はこれまでと変わりません。管理画面やAPI経由で作成してください。受信についても特に変わりません。
p8認証キーを使ったメリット
まず一番大きいのは有効期限がないことでしょう。また、同じチームID以下で管理しているアプリであれば、サンドボックスもリリース版も同じp8認証キーファイルを設定すれば良いだけです。運用の負担は大きく下がるでしょう。
まとめ
p8認証キーとp12証明書の両方が設定されている場合はp8認証キーが優先されますので、運用時には注意してください。今後はよほどの理由がない限りはp8認証キーで運用する方が手軽になるはずです。ぜひお試しください!