みなさんUnityでのゲーム開発はいかがでしょうか?自社でアプリ開発に乗り出す際に、最初のプロジェクトとしてゲーム・Unityでの開発を行うことが多いかと思います。しかしなかなか効率的な開発手法が見つけられず、お困りになる方も多いのではないでしょうか?
※講演者の池和田氏、不覚ながら講演中の写真を忘れた・・・
関西ゲーム勉強会という勉強会で、Unityエバンジェリストの池和田氏がUnityチーム開発のTipsについて講演していたのでそちらをご報告させていただきます。
ムダのない開発のために
Unity開発における、ある×2なムダとして、「UIデザイナーとUnityエンジニアのコミュニケーションミス」を例にとってご説明されていました。
UIデザイナーとUnityエンジニアのコミュニケーションミス
下記のような「3Dアクションゲーム」におけるUIの取り扱いでコミュニケーションのミスが起こるそうです。
キャラクターに追従する体力ゲージ(UI)の表示を下記のシュチュエーション時にどう変えるで、 UIデザイナーのイメージとUnityエンジニアの実装物で違いが出てきて「リテイク」が発生します。
UI表示で齟齬が生じやすいシュチュエーション
・キャラの遠近にあわせて、UIをパースさせるか?
・遮蔽物などがあった際にUI表示をさせるか?
・フォグなどの特殊効果がある場合にUI表示をさせるか?
こうしたシチュエーションのたびに毎回「リテイク」が発生すると著しく生産性は落ち込みます。最悪の場合、UI表示を「UIレイヤー」から「ワークスペース」に切り替えるといった規模の大きい修正も必要となり、今までの作業がすべて無駄になりかねません。
どっちもどっちなこの状況どうすれば解決する?
この不毛なやり取りが生まれた原因として両者それぞれに問題があり、それをコミュニケーションで解決する必要があると池和田氏は話されていました。
そのコミュニケーションの質を高めるべくUIデザイナーもUnityを使い、Unity独自の仕様やUnityでの各開発項目の「軽さ」「重さ」を把握していくべきだそうです。UIデザイナーでも開発にはいりやすいよう「Unity Collaborate」などの機能もあるのでそちらを使って、お互いのコミュニケーションミスをなくしていけるとのことでした。
さらに質の高い開発のために
いままで無駄をなくす方法をご紹介しましたが、次はさらに質の高い開発をするためにどうするかをご紹介します。
モックアップを実機で試そう!
ゲームのようなインタラクティブなコンテンツを評価する際に「面白いか?」「使いやすいか?」「受け入れてもらえるのか?」など感性的なことも評価しなければなりません。 こうした評価は実際に試してみないと分からないことが多く、かならず実機で行う必要があります。ディレクターやプランナーも企画書だけにとどまらずモックアップで評価する姿勢を忘れないようにとのことでした。 池和田氏がとくに強調していたのは「タッチデバイス」での実機確認の必要性です。
これはモバイルにも当てはまると思うので、開発する際は覚えておきたいところです。 そうしてこうした「モックアップ」による試行を繰り返してゲームの質を高めていけます。
Unityはモックアップ作りにも最適!
上記のようにモックアップ作りが必要な旨を述べましたが、そのモックアップ作りとしても利用できるのがUnityです。後々違うエンジンを使うようになってもいいから、モックアップ段階ではUnityを使うべきとのことでした。
そしてモックアップ完成後はイテレーションを回して、モックアップをブラッシュアップし、より面白いゲーム体験を生み出すようにしてほしいとのことでした。
パラメタの調整に最適!イテレーションにおけるmBaaSの意義
今までUnityチーム開発を効率化する方法について池和田氏の講演を紹介してきました。そのなかでモックアップでイテレーションをまわすことの重要性について述べられていました。ここからはmBaaSを使ってより効率的にイテレーションをまわす方法をご紹介します。
mBaaSはキャラクタのパラメタ調整に非常に使えます。キャラクタのパラメタをクラウド上で管理すればUnityでのビルドなしに変更を行え、「体験の微妙な調整」が行えます。
実際に、ユーザー発表会でお話いただいたオインクゲームズ社でもこの方法を使われていました。実際にこの方法について述べられていたスライドが下記のものになります。(スライドにリンクがはってあります。)
UnityとmBaaSを組み合わせることでパラメタを変更したパターンを何種類も作って、チームに共有し、最も良いパターンを発見できたそうです。mBaaSもモックアップの際に強力なサポートとなるツールですので、開発の際はぜひご検討ください。
さいごに
ここまでUnityでのチーム開発を効率化する方法を述べました。そしてmBaaSと組み合わせることでパラメタの調整などをより効率的に行えることも触れさせていただきました。 ただ、mBaaSをUnityでどう使えばよいか分からないといった方もいらっしゃるかと思いますので簡単に使えるコンテンツをご用意しております。
http://www.slideshare.net/mobilebackend/unity-60586717
さらなるスピーディーな開発を実現するためにこちらからぜひmBaaSをご活用ください!