5月26日に行われた「アプリ開発からテスト、収益化まで」NCMB アプリ開発セミナーのレポートになります。
プッシュ通知からParse.com載せ替えまで。mBaaSの疑問にお答えします
まず最初に私の方からプッシュ通知からParse.com載せ替えまで。mBaaSの疑問にお答えしますと題して発表を行いました。最近問い合わせの多い、Parse.comからの載せ替えについてと、その際に起こる問題について紹介しました。
詳しくはスライドに書いてありますが、データストアについてはほぼそのまま移行できるでしょう。ファイルについてはParse.comとNCMBでデータの持ち方が全く異なるので注意が必要です。
プッシュ通知はSender Idを設定していないAndroidアプリは再度登録が必要になります。iOSについてはほぼ問題なく移行できます。ただしプッシュ通知は全般的に移行計画を立てた上で進めていく必要があります。
Scirocco Cloudが実現するモバイルテストの効率化
ソニックス 中山 敦宏氏の発表。
Scirocco Cloudはクラウド上にあるAndroid端末を実際にリモートから操作してテストを行えるサービスです。300台強の実機が用意されており、Webブラウザから利用できるようになっています。
Androidはデバイスが多数あり、その端末ごとに動作が多少異なります。かといって、全機種でテストを行うのは現実的ではありません。証券会社など、金銭が絡むアプリでは行われるケースもありますが希です。このテストのステップを効率化すると全体のコスト削減につながります。
さらにリリース前にはきっちりテストを行うのですが、その後の新機種やosのバージョンアップなどに伴うデバイス側の変更時にもテストが必要です。店舗連動型アプリの場合、アプリが動かないために店舗にも行かなくなってしまうと言った例もあります。
Scirocco Cloudは累計で累計で1,500〜600社が利用しているサービスになります。秒間15〜20フレームくらいで描画できるので、ゲームは向かないまでも大抵のジャンルのアプリはテストできます。スクリーンショットは画像として保存できます。
テストはJUnitベースで書くこともできて、複数端末で一気にテストを実行することも可能です。ただ、頻繁に行わない場合はJUnitを書くコストが大きくなってしまうこともあるので注意が必要。なお、テストはWeb APIによるCI連携も可能です。
新機種が出たら1〜2週間で使えるようになります。
Scirocco Cloud | スマホアプリ・スマホサイト検証用モバイルテストプラットフォーム
ユーザーエンゲージメントを高める、アプリ内コミュニケーションシステムのご紹介
マイクロアド 中里昇吾氏の発表。
マイクロアドエンゲージメントはアプリ上でのコミュニケーションをサポートします。サービスはこのセミナーを行う数日前にリリースされたばかりです。第一弾はアプリ内アンケートです。今後、メッセージングやアプリ内広告などと機能を追加していく予定です。
アプリのユーザと運営者のコミュニティ、エンゲージメントを高めていきます。現在はネイティブアプリのみサポートとなっています。
アプリ内で取れる行動データ、コミュニケーションログ、すでにある会員IDなどの属性情報をベースに、アプリユーザをグループ単位でセグメントします。そして、最適なコミュニケーションタイミング(カスタマイズイベント)や利用日数をベースに、月末とかをタイミングとしてコミュニケーションが実行されます。
一斉配信、定期配信(定期的に同じコミュニケーションをとっていく)やイベント駆動など、タイミングは様々に設定できます。
その場で謝礼(アイテムとか)が送れる仕組みになっていますのでユーザも参加しやすくなっています。
管理画面で集計、レポーティングが可能で、生ログ分析もできるようになっています。
アンケートの使い方としては以下が考えられます。
- 顧客インサイトを聞く
- ソフトリテンション
- 手軽に参加できて謝礼ももらえる
- インタラクティブエデュケーション
- 少し考えて回答することで、質問されているコンテンツを深く理解する
なお、マイクロアドエンゲージメントはニフティクラウド mobile backendと連携したプッシュ通知が送信可能です。
ニフティクラウド mobile backendでは今後も定期的にセミナーを行っていきます。ぜひご参加ください!