※2016/06/17更新 さらなる改定の発表がありましたので、コチラの記事にまとめました! 以下の内容は一部古い情報になっております。
先日、オランダはアムステルダムで開催された「Unite Europe 2016」にて、Unityの新料金体系が発表されました。
Unity新料金3つのポイント
- 今まで別料金だったiOS Pro/Android Pro がUnity Proに含まれ不要に
- 買い切り販売が無くなり、月額モデルに
- Personal(無料版)とProの中間ライセンス "Plus"が登場
今まで別料金だったiOS Pro/Android Pro がUnity Proに含まれ不要に
まずは、別費用だったiOS Pro/Android Proが見直されたことが大きいです。 スマートフォン向けにゲームを作っている会社さんの中では、お得になるかもしれませんね。
個人でProを利用する場合も、これまではProの機能を利用してスマホ版を作ろうとしたら15万円 x 3が必要だったので、かなりハードルが下がりました。(冷静に考えると、とてもおおきな出費ですが。)厳しいのはPCゲーム開発者で、ふだんスマートフォン向けにゲームを作っていない開発者から見るとメリットなしではあります。
買い切り販売が無くなり、月額モデルに
また、今回から「ライセンスを永続的に買い切る」という選択肢がなくなりました。この決断については、Unity公式ブログに「サブスクリプション! なぜ?」というタイトルで詳細な解説が載っています。 Unityの有料プランを使うには毎月支払いが必要ですが、24か月分を払ったところから、月額を支払わなくてもその時点のバージョンについては永続的に使えるそうです。
過去の買い切りライセンスを持っていた場合は、アップデートの適用が2017年3月以降できなくなります。(そのバージョンのまま使い続けることはできます。)買い切りでライセンスを購入した人は、今回から「2017年3月以降のアップデートが有償になった」と状態が変わったので、予算組みを考え直す必要がありそうです。
個人的には、Unity 4→5で追加費用が発生したように、どこかのタイミングでアップデート費用が発生することは予想していました。Unity社も開発に膨大なスタッフを投入しているわけですから、いつまでも買い切りでは大変です。いつかUnity 6の時には10万前後必要かなと考えていました。
しかし公式ブログによると6というものは予定になく、今後は5をずっとアップデートしていく形になったそうです。
Personal(無料版)とProの中間ライセンス "Plus"が登場
また、新たなライセンス"Plus"について。これまでUnityエンジンは無償版であるUnity Personalと、有償版のUnity Proの2種のみでした。今回はこの中間ライセンスとなるUnity Plusが登場しました。
費用感としては
- Unity Pro: 月額125ドル (1年以上の契約が必要)
- Unity Plus: 月額49ドル (1年一括払いなら420ドル, 月当たり35ドル)
という形になっています。420ドルは円換算で約4.58万円ですので、Proの3分の1程度、という感覚でしょうか。
論点になっている「Custom Splash Screen」
一番の論点になっているのは「Custom Splash Screen」、つまり起動時の「Made with Unity」ロゴの有無です。Unity Proではユーザーがこの起動時スプラッシュを無しにすることができますが、Plusプランの場合はPersonalと同じくロゴが出ます。
SNSで色々な開発者の意見を見たのですが、Unity Pro購入者の中には「スプラッシュスクリーンを消したいからProを購入した」という方もおり、そのオプションがPlusにも含まれることが期待されていたのですが、実際はそうではありませんでした。
PlusとProの間にエディター側の機能制限はありません。Cloud Build, Multiplayer, Analyticsなど、オンラインサービス系の規模感に違いがありますが、これは全ての開発者が必ず使う機能ではないので、ProとPlusに差が無いように見えるのだと思います。
海外でも同様の問い合わせがあったのか、Unityオフィシャルアカウントでは以下の用に補足をしています。
@McFunkypants @lxKJ The splash screen will simply say "Made with Unity" and we're looking into a semi-customizable splash screen for Plus
— Unity@UniteEurope (@unity3d) 2016年5月31日
"semi-customizable"、少しカスタマイズできる表示方法を模索している...ということみたいです。 これらの方針については、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンがサポートSlackや「Unityユーザー雑談所」Facebookページで意見をまとめ、本社に送ったそうです。
plusのロゴに関しては何らかのステートメントが発表されるかもしれません。期待して待ちたいと思います。