ニフクラ mobile backend(mBaaS)お役立ちブログ

スマホアプリ開発にニフクラ mobile backend(mBaaS)。アプリ開発に役立つ情報をおとどけ!

「小さなチームの限界に負けず 突き抜けたゲームを作りたい」オインクゲームズがゲームアプリの高速開発にmBaaSを使う理由

ボードゲームやカードゲームといったアナログなゲーム開発をはじめ、OLYM(オライム)や伝説の旅団といったスマートフォン向けゲームアプリ(現在はiOSのみ)をリリースしているオインクゲームズ。ゲーム開発に際してサーバサイドはニフティクラウド mobile backend(以下mBaaS)を使っています。

今回はゲーム開発のノウハウや、その中でmBaaSをどう活かすべきかと言った点においてオインクゲームズ デジタル事業部 部長の山本さんと浦さんにお話を伺いました。

オインクゲームズさんと言うとアナログゲームのイメージがあります

元々は代表の佐々木がボードゲームを作ったり、デジタルのゲーム開発をしていました。たまたま、あるプロジェクトで私(山本さん)達が同じチームになった際に、将来一緒にゲームを作りたいねって話をしたんですね。それから実際にオインクゲームズとして一緒にゲーム開発をしています。

スマートフォン向けゲーム開発をはじめたのは去年からで、ちょうど依頼されていたゲーム開発が終わったので自社オリジナルのゲーム開発に入りました。そして、だいたい4ヶ月でリリースしたのがMUJOです。これは2014年のベストアプリに選出されました。元々有料アプリでしたが、今年の春から無料化しています。

そのMUJOのシリーズ作品として作ったのがOLYM(オライム)になります。これは約2ヶ月くらいの開発期間で、mBaaSを組み込んでいます。そして最も最近に作ったのが伝説の旅団で、これは4ヶ月くらいの開発期間になります。

開発体制について教えてください

開発メンバーは伝説の旅団のケースですが、これは5.5人(一人は兼任)です。プログラマー2.5名、デザイナー2名、ゲームデザイン1名といった感じの構成です。特に企画だけの期間は設けていなくて、元々温めていたネタや、作ろうと決めた時にネタを考えている感じです。

開発する際には私たちが持っているノウハウと新しいチャレンジをミックスするようにしています。伝説の旅団について言えば、はじめてのRPGという点がチャレンジです。手応えとしてはPRGはパズルゲームに比べると没入感、感情移入が進みやすいと感じています。そのため愛着を持ってプレイしてくれるユーザが多く、ソーシャルメディアを使ったフィードバックなども多いです。

mBaaSを使い始めたきっかけはなんでしょう?

mBaaSをはじめて知ったのは去年のCEDECでした。ハンズオンや事例を知ったことで、検証してみようかなと。他社の類似サービスも試しましたが、一番分かりやすかったです。後は料金体系が分かりやすく、他社と比べて一番安かったです。この機能があるから選んだという訳ではなく、APIが分かりやすい、管理画面が使いやすい、管理画面上からプッシュ通知が送れるといったところがポイントだったかと思います。

元々自社でサーバサイドを開発しようという選択肢はありませんでした。開発費用もそうですが、開発やメンテナンスにかかる人件費が一番ネックです。ベンダーロックを心配する声もありますが、mBaaSを使うという選択した時点で関係がないですし、エクスポートする機能もあるのでいざとなれば乗り換えもできると思います。

日本のサービスなのでドキュメントもサポートも日本語で行えるのも一つのメリットかと思います。後はGitHubのコミュニティもありますので、ここも活用させてもらっています。

実際にmBaaSを使ってみてどうですか?

今はゲームのマスターデータやフレンドの進捗、自分のゲーム進行状況などのデータもすべてmBaaS上で管理しています。アプリ開発はUnityなのでmBaaSのUnity SDKを組み込んでいて、

  • データストア
  • ユーザ管理
  • プッシュ通知

を使っています。iOSのGame Centerを用いてランキングやフレンド間の情報共有を実現しています。ただiOS独自の機能に依存しすぎると他プラットフォームへの展開が難しくなるのでGame Centerの利用は限定的です。伝説の旅団はiPhone/iPadのように複数デバイスでゲーム情報が共有できる仕組みになっていますが、それはmBaaS上にゲーム進行状況といったデータを保存しているから実現できています。

後はJavaScript SDKを使って独自の管理画面を作りました。JavaScript SDKを用いると簡単にPC上にゲームデータを持ってくることができます。データをmBaaS上に置くようになって、キャラクターがどれくらい使われているかと言ったデータも可視化されるようになりました。これはデータをクライアントからmBaaS上に移したことによるメリットのひとつですね。

他のメリットとしては、ゲームデータをmBaaS上に置いたことでサポートしやすくなりました。管理画面からいつでもセーブデータを確認できますし、もし問題があってもmBaaSのデータを修正すれば良いだけです。これにより今までできなかったきめ細かいサポートが可能になりました。

mBaaSへの要望はありますか?

現状のニフティクラウド mobile backendではサーバサイドにロジックが置けないのでアプリ側ですべてのロジックを実装しないといけないのが大変ですね。とはいえ、だからこその低価格とも思うのですが。せめてチート対策的なものは追加したいと思っています。

後はUnity SDKがファイルストアをサポートしていないのでこの機能は欲しいなと。ゲームで使うバイナリ系のデータを保存、取得するのに使えますので。要望としてはトランザクションか、ロック機能的なものが欲しいと思っています。限定100人までのアイテムプレゼントといったような仕組みを実現するためですね。

最後にmBaaSを使ってみたいと思っている方へ一言お願いします

ニフティクラウド mobile backendは無料ではじめられますのでリスクなく使い始められるかと思います。導入も簡単ですし、当社のような小さな体制の中で使うことでサーバ構築にかかるメンテナンス、人件費が大幅に軽減できますので強力な選択肢になるでしょう。


オインクゲームズさんではスマートフォン向けのデジタルアプリだけでなく、カードゲームなどのアナログゲームも作られています。ゲームとしての軸は同じですので、デジタルゲームが面白いと感じたらぜひアナログゲームも遊んでみてください。

Oink Games