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ニフティクラウド mobile backend アプリマーケティングセミナー レポート その1

6月4日(木)にニフティクラウド mobile backend アプリマーケティングセミナーが開催されました。 アプリマーケの今を知り、今後に活かす2時間 と題して最近のマーケット事情、アプリ改善そしてアプリ開発とマーケターにとって役立つセミナーとなっています。

今回はそのセミナーからアップアニージャパン 向井氏による発表 モバイルアプリ最新市場動向 をレポートしたいと思います。

App Annieについて

App Annieは世界最大のアプリ情報プラットフォームになります。拠点はサンフランシスコ、ニューヨーク、ユトレヒト、ロンドン、モスクワ、上海、ソウル、北京、香港、シンガポール、東京にあります。全世界のアプリストアにおけるダウンロード数およびレベニューのデータを集積しています。

どの国で、どのアプリが、いつ、どれくらいダウンロードされていて、どれくらい収益をあげているのかが分かります。さらにどのような人(性別、年齢など)がこのアプリを使っているか、このアプリを使っている人が他にどんなアプリを使っているのかが分かります。

他社のアプリの利用率、利用回数の一回あたりの利用時間が分かるようになっています。

モバイルデータの利用状況

アクティブユーザ一人あたりの平均月間セッション数に基づくトップアプリカテゴリについて。US、UKはソーシャルおよびコミュニケーションが強い。日本はコミュニケーションが1位でソーシャルが2位。通信(日本で言えばLINEなど)、ソーシャルネットワーク(Facebook、Twitter、Instagramなど)カテゴリは5大市場(US、UK、ドイツ、日本、韓国)すべての市場においてエンゲージメントにおいて主要な役割を果たしています。アプリの収益という面においては75%くらいがゲームによって成り立っていますが、利用セッション数という面で見るとゲーム以外でなりたっているのがアプリの世界。

韓国では通信、ソーシャルネットワークカテゴリのセッション数がAndroidスマートフォンにおける全アプリセッション数の約60%を占めている。

次にアクティブユーザ一人あたりの平均使用時間に基づくトップアプリカテゴリはゲームが入ってきます。特に日本、韓国においては2位にゲームが入ってきます。日本は他の国に比べて使い方の傾向が大きく違うので、日本でうまくいったからといって同じ方法で海外でもうまくいくとは限らないので注意が必要。

平均月間セッション時間に基づくソーシャルネットワークおよび通信カテゴリのトップアプリではUS/UKではFacebook、ドイツはWhatsApp、日本はLINE、韓国はKakaoTalkがトップになっています。Androidの約8割の人たちがアクティブユーザとしてLINEを使っている。

日本は今世界一のゲーム課金大国になっています(中国はデータ不明のため)。

iOS App StoreとGoogle PlayにおけるアプリのDL数と収益のトレンドについては、Androidがダウンロード数は圧倒的です(2倍近い)。収益においてはまだiOSのが多いですが、伸び率としてはGoogle Playのが高いです。

iOS App StoreとGoogle PlayにおけるゲームのDL数、収益が全体に占める割合の推移についてはiOSで若干ダウントレンドになっています。つまりノンゲームの収益割合が若干増えていると言えます。

アプリストアの国別ダウンロード数についてはかつて言われたBRICs(中国、ブラジル、インド、ロシア)の成長が著しい。ただしほぼAndroid。中国では正確なデータはとれていないが、噂ではUSの数倍はあると言われています。

まとめとして各国のローンチ戦略としては、

  • 日本とUS:iOS App StoreとGoogle Playの両方でローンチ
  • 中国:iOSでローンチし、Androidは現地の流通、収益化チャネルを利用
  • 韓国:Google Play向けに開発、ただしiOSへの関心も継続
  • その他大半の国:一般的にiOS App Storeの方がGoogle Playよりも収益化が容易

注目の市場として、ブラジルがGoogle Playで大幅に躍進、かつiOSのDL数で世界トップ10入り。韓国はiOSの収益で台頭。インド、メキシコ、インドネシア、台湾がGoogle Playで成長。

市場の変化

iOS App Storeでは写真と動画や生産性、ファイナンスなどが上昇中。Google Playでは写真、動画加工ツールや写真関連のアプリが人気。Snapchat用のツールが流行っているのは特殊。

iOS App Storeの全世界の収益の1/4超がiPad。日本はもっともその割合が低い国なので肌感覚と違うかも知れません。

最後に

日本のスマホアプリ市場は8,000億円以上。

売り上げ世界トップ20社のうち10社は日本企業。さらに50社で言えば23社は日本企業。売り上げは日本が9割くらい占めている。LINEにおいても80%以上は国内で収益をあげている状態。

スマホユーザは現在27億で、5年後には60億に達する見込み。


質疑応答では次のような質問があがっていました。

Q. ローカライズするかしないかは収益化において大きな影響があるでしょうか?

ローカライズは必須として、種類は2つあります。一つは言葉で、これは必須です。とはいえ必ず現地語でなくてもよくて英語にローカライズすれば各国の富裕層からは収益があげられる傾向があります(教育水準が高いため)。もう一つは文化です。例えば中国においてVIPシステムは必須です。日本では課金していることを隠す傾向がありますが、中国では逆にステータスとしてアピールしなければならないポイントになります。

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