スマートフォンアプリを開発する際、一番大変なのが開発環境の構築です。様々なソフトウェアをセットアップしたり、プログラミング言語をインストールしなければなりません。このステップで躓くと、一気にやる気を失ってしまうでしょう。
そこで使ってみて欲しいのがWebブラウザで開発できる環境です。Webブラウザさえあれば手軽にアプリ開発をはじめられます。環境を整える必要がないので、ファーストステップがとても簡単になるでしょう。
もちろん本格的な開発のためにはきちんとしたセットアップが必要になるでしょう。しかし、最初の開発体験が良いものになれば、続けようという気持ちになるはずです。
DartPad
DartPadはDart言語のプレイグラウンドです。そしてDartだけでなく、Flutterも試せます。DartPad上で開発できるのはiOSやAndroid向けのネイティブアプリではなく、Webアプリケーションになります。
Flutterであれば基本的に同じコードでネイティブアプリ、Webアプリケーションが開発できますが、ライブラリによってはスマートフォンアプリ専用のものもあります。DartPadではあらかじめ用意されているライブラリしか使えませんので、気にすることはないでしょう。
Zapp!
Zapp!もDartPad同様にDart/Flutterの実行環境になります。Zapp!は特にFlutterにフォーカスしています。そして、DartPadと一番違うのは、任意のDartパッケージを追加して利用できるということです。
作成した内容は専用のURLが発行されるので、他のユーザーと共有できます。現状、認証する機能がないので誰でもコードの編集ができるようです。
Zapp! Build Flutter applications in the browser
Snack
SnackはReact Nativeの開発環境を提供しています。開発した内容はWebブラウザで実行したり、Expoアプリを使ってスマートフォンでも実行できます。ライブラリは任意のものをインストールできます。
できあがったアプリはURLをシェアしたり、フォークして改造もできます。IDEとしての使い勝手も良いので、実践的にアプリ開発も行えるでしょう。
Snack - React Native in the browser
Monaca
MonacaはCordovaアプリの開発ができる開発環境です。iOS/Android/PWAの他、Electronを使ってデスクトップアプリもビルドできます。Web IDEの他、ローカルで開発するソフトウェアも用意されています。
プレビューアプリがiOS/Android向けに配布されており、Web IDEで開発した内容をそのまま実行できます。保存する度に自動的に反映されるので、スムーズに開発を進められるはずです。
Online Swift Playground
Online Swift PlaygroundはiOSアプリ向けという訳ではありませんが、Swiftの書き方を学ぶのにぴったりなプレイグラウンドです。書き方が分かれば、Xcodeを使ってiOSアプリを開発し始めるのも楽になるでしょう。
iOSアプリ開発ではmacOSが必要ですが、Online Swift PlaygroundであればWindowsでも利用できます。まずは開発環境をセットアップする前にプレイグラウンドで体験してみましょう。
Kotlin Playground
Kotlin Playgroundは、Androidアプリ開発に利用されるKotlinを学ぶためのプレイグラウンドサービスです。Kotlinをセットアップすることなく体験できるのは、とても楽で良い体験です。
このプレイグラウンドでは、Androidアプリは開発できませんので注意してください。まずKotlinの書き方を学ぶのに使ってみて欲しいサービスです。
Kotlin Playground: Edit, Run, Share Kotlin Code Online
まとめ
大抵のマルチプラットフォームアプリ開発言語、ネイティブ言語向けにプレイグラウンドやWebベースの開発環境が存在します。こうしたサービスを使うことで、開発環境のセットアップが不要になるので便利です。
開発環境はOSがバージョンアップしたり、それまでにインストールされているソフトウェアによってうまくいかなくなったりします。その点、Webブラウザさえあれば使えるので、社内で開発環境を統一するのも簡単です。
Zapp!やSnack、Monacaではニフクラ mobile backendが利用できます。ぜひお試しください!