スマートフォンの市場はAndroidとiOSが圧倒的なシェアを占めています。そして各プラットフォームともに精力的に開発が進められています。さらに世の中の状況やハードウェアが変化するのに合わせて、セキュリティ要件や追加実装が求められています。
今回は各プラットフォームについて、今年中に対応しなければならないであろう仕様をまとめました。
Android
Androidは割合条件が緩かったのですが、それでも2018年以降は徐々に条件がつくようになっています。
- 2018年11月
- API レベル 26(Android 8.0)以上(すべてのアップデート)
- 2019年08月
- API レベル 28(Android 9)以上(新規アプリ)
- API レベル 26 以上になっていない新規アプリのインストール時に警告
- 2019年11月
- API レベル 28(Android 9)以上(すべてのアップデート)
- API レベル 26 以上になっていない既存アプリのアップデート時に警告
Googleは、ターゲット API レベル要件は毎年上がると発表しています。
なお、各APIレベルのリリースは次のようになっています。
APIレベル | バージョン | リリース日 |
---|---|---|
26 | 8 | 2017/08/21 |
27 | 8.1 | 2017/12/05 |
28 | 9 | 2018/08/06 |
29 | 10 | 2019/09/03 |
現在の流れを踏まえると、2020年夏辺りには新規アプリはAPIレベル29以上が求められるようになりそうです。AndroidX対応を進めないといけなくなりそうです。
64bit対応について
Androidでは端末の種類が多様なため、64bitが行われるのに若干時間がかかっています。
- 2019年08月
アプリのアップデートが64bitに限定 - 2021年08月
64bit非対応アプリは配信停止
ただしUnity 5.6以前に作られた32bitアプリについては2021年8月までアップデート可能です。
iOS
AppleではNews - Apple Developerを通じてより細かくアップデート情報を配信しています。その中では開発者が対応必須になるものも多数あります。
- 2019年03月
- iOS 12.1 SDK以上が必須(新規、既存アプリともに)
- 2019年12月
- Sign In with Appleの実装必須化(ソーシャルログインを用いている場合)
- 2020年03月
- アプリに含まれていないコード(特にHTML5ベース)を実行するアプリはガイドラインの準拠が必須に(特にリアルマネートレード、宝くじ、寄付アプリなど)
- 2020年04月
- Launch Storyboardの対応必須化(iOS13 SDKでビルドされているアプリ)
- すべての画面サイズのサポート(iOS13 SDKでビルドされているアプリ)
- iPadでの画面分割/マルチタスクサポート(iOS13 SDKでビルドされているアプリ)
- UIWebViewを使った新規アプリ申請が不可に
- 2020年11月
- プッシュ通知配信サービスがHTTP/2のみに(サーバ側の対応)
- 2020年12月
- UIWebViewを使ったアプリの更新が不可に
まとめ
アプリは一度作って終わりではありません。OSのバージョンアップや機能変更に合わせて、開発者にも対応が求められます。一度にすべての対応を行うのは大変なので、一つずつ順番に対応を進めていきましょう。
プッシュ通知についても定期的に対応が求められます(GCMからFCMへの変更など)。NCMBのようなmBaaSサービスを使うことで、そういった煩わしさから解放されるでしょう。ぜひご利用を検討してください!