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アプリで新規事業を立ち上げた!【前編】~株式会社神戸デジタル・ラボ様導入事例~

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2016年11月20日、株式会社神戸デジタル・ラボ様からニフティクラウドmobile backend(以下mBaaS)を活用したアプリ「yukiyama」がリリースされました。「スキー場の情報ポータル」、「チェックイン」、「グループチャット」などの機能をもつこのアプリはスキー旅行の「計画」から「想い出づくり」までをサポートし、スキー場での体験をより面白くするサービスです。

株式会社神戸デジタル・ラボ様はmBaaSの開発パートナーとしても活躍されている開発会社ですが、「yukiyama」は新規事業として自社サービスの形態で提供されています。単純なポータルサービスの要素だけではなく、O2OやSNSの要素も持つアプリである「yukiyama」。その立ち上げもオープンイノベーションともいえるような立ち上げ方をされています。 今回はご担当者の井上さん(写真:右)、佐々木さん(写真:左)に新規事業を立ち上げた経緯や今後の展望(前半)、mBaaSの活用方法(後半)をインタビューしましたのでそちらをご紹介させていただきます。

最初は取り合ってくれる企業なんていなかった

-「yukiyama」を開発されたきっかけを教えてください。

佐々木さん(以下、敬称略):きっかけは、2015年1月に井上と一緒にスノーボードをしにスキー場にいった時ですね。スキー場がアプリを提供していたので、何気なく使ってみたんですが、あまり使い心地がよくなかったんです。「こんなアプリを提供したかったのかな?」「もっと別のアプリを提供したかったんじゃないのかな?」ともやもやした気持ちが頭から離れませんでした。井上とも「自分たちならもっとよいアプリを作れるんじゃないか」と話していました。 会社に戻ってからそんな話があったことも忘れたぐらいにいきなり井上が「こないだのアレやろうよ!」と提案してくれて、気持ちが再燃しました。

-新規事業ということでしたが、最初に何に取り組まれましたか?

佐々木:機能などの要件を固める上で、スキーの関連企業からのヒアリングが必要でした。しかしいきなり話してもイメージがわかないだろうと思い、最初にデモ開発から始めました。開発したのはGPSで現在地を取得して表示するような簡単なデモですね。もちろん自社の正式な業務ではなかったので、業務外の時間に有志で集まって開発を進めました。

井上(以下、敬称略):そして私が、関連企業とのアポを取り付け打ち合わせを・・・と思っていたんですが、ウィンタースポーツ業界ではない我々に取り合ってくれる企業はなかなかいなかったんですね。

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-そこからどうやってアプリ立ち上げまでつなげられたんですか?

井上:スノーボード界で先進的な取り組みをされているボーダーの岡本圭司さんとお話できたことで事態が好転しました。打ち合わせで本企画に非常に興味を持っていただけて、そこから様々な業界関係者の方におつなぎいただきました。

佐々木:岡本さんや業界の関係者の方々にいただいたお話でアプリに必要な機能を深堀でき、要件を固められ開発をスタートすることができました。

-アプリではどんなことが出来るんですか?

佐々木:アプリではスキー場の検索から場内の地図やリフトの場所といった情報を確認できます。この情報は基本的にはスキー場のスタッフの方に入力していただきます。 また、一緒にスキー場に行く仲間とのコミュニケーションを目的とした「チャット」も特徴の一つです。アプリ内で作られたアバターがアプリ内のスキー場で一堂に会しておしゃべりしているようにチャットが出来ます。

井上:このアプリは単純な「情報ポータル」だけではなく、スキー場での「楽しい想い出」を共有することにも力点を置いています。そのためこうしたコミュニケーション機能も備えています。

-リリースから短期間でかなりDLされていますね、何かプロモーションをされましたか?

井上:一般的なブーストなどはしていません。ただ、信濃毎日新聞さん毎日新聞さんには記事にしていただいています。またTwitterとも連携させているFacebookページでの投稿を岡本さんに取り上げていただいたのが大きな集客源になっています。ちなみにFacebookページは単純な宣伝だけでなく、出張中によった名所なども投稿しています。特に狙ったわけではないですが、ユーザーに親近感を持ってもらえているようです。

※yukiyamaのFacebookページでは、特徴的な投稿もあり読み物としても面白い

感覚値ベースで十分の一くらいに抑えられたと思います

-すこし、mBaaSに話を振り向けたいと思います。アプリのバックエンドにmBaaSを選定された理由を教えてください

佐々木:実は最初はParse.comAWS Mobile Hubを検討していました。しかし、parse.comはサービス閉鎖になり、AWSはAWS固有のノウハウが必要になりそうで躊躇していました。検討している中で、社内のMonacaで開発しているチームからmBaaSを紹介してもらい検討を始めました。実際に使ったところ、通信品質の良さ・安定性、SDKの容易さに魅力を感じ、採用しました。

※神戸デジタル・ラボ様はMonacaの開発パートナーでもあります

-mBaaSでどのようなアプリの機能を実装されましたか?

佐々木:「会員登録」「グループチャット」「スキー場の地図管理」などでmBaaSを利用しました。実は「スクリプト」以外全ての機能を使っています。 mBaaSで提供している機能、「スクリプト」以外全て使っているという・・・ kdl_mbaasfunction -機能の利用方法の詳細は後編で!-

-開発期間や体制を教えてください

実際の開発は2016年5月から始め、5~8月でiOSアプリを、8~10月でAndroidアプリを開発しました。それぞれ2名づつの体制です。

-実際に使われた感想を教えてください

佐々木:個人でプッシュ通知を作ったことがあるのですが、iOS、Androidそれぞれのプラットフォームごとに管理する必要がありとても面倒でした。また、グループ配信の部分まで含めて開発するのは労力がかかりすぎできませんでした。そうした部分をmBaaSに任せられるのは非常にメリットに感じました。 会員管理に関しては、会社の案件としてBtoBのシステムを作ったことがありました。しかし、Twitter,FacebookのようなSNS連携の開発は経験が無く、開発後のテストまで考えると作業量がとても面倒で、そこを代替できた点も工数削減になりました。 開発工数だけでなく、設計開発テストとこれからの運用保守も含めたトータルでの感覚値で、十分の一くらいに抑えられるんじゃないか思っております。

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ウィンタースポーツを「映画」などの気軽に楽しめるレジャーにしたい

-それではインタビューの最後に今後のサービス展開を教えてください。

佐々木:機能面のエンハンスであれば、「夏も使えるような機能の追加」、「既存機能のさらなる充実」、「Webからの利用できるサイト作成」などをやりたいと思っています。

井上:ビジョンという側面で言えばウィンタースポーツ業界の「底上げ」をできればと考えています。現在、ウィンタースポーツ業界は年々人口が減少しています。その状況を変え、「ウィンタースポーツ」が「映画」や「テーマパーク」と肩を並べるレジャーにしていきたいと思います。このサービスが「ウィンタースポーツ」を日本の一文化にする契機になれば理想です。

インタビュー後記

yukiyama」について、はじめは自社事業とのつながりが薄いことから社内的に難色を示されていたそうです。しかし、そこをご担当者の方々のたゆまぬ努力と情熱でサービス立ち上げまでにいたりました。その中でささやかではありますがmBaaSが支えになれたことは大変誇らしい気持ちです。今後もmBaaSではこうした皆様のアプリ開発の事例をご紹介したいと考えています。mBaaSを使ったアプリを開発されている方は mobilebackend@list.nifty.co.jp にご連絡ください! また、Monacaの開発パートナーであり、mBaaSの開発パートナーでもある神戸デジタル・ラボ様ではアプリ開発プログラムにもご対応いただけます、こちらもご興味あるかたは下記のバナーからご相談ください。 それでは次は後編にて、mBaaSの具体的な活用方法をご紹介します!mBaaSでの「グループチャット」や「アバター管理」など本格的な使われ方をしていますのでご一読ください!

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