FJCT_ニフクラ mobile backend(mBaaS)お役立ちブログ

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mBaaSユーザー発表会やっちゃったよっ!

mBaaS初!ユーザー発表会☆

2015年12月15日(火) mBaaSユーザー様・ユーザー企業様をお招きしてLTをしていただきましたのでそちらをご紹介いたします!オインクゲームズ様を初めとするユーザー企業様にもご講演いただきましたのでご興味ある方はぜひご確認ください。

水を求めて~蜃気楼に負けないゲーム開発~

株式会社オインクゲームズ 山本様

http://www.slideshare.net/dan5/ss-56159951

最初にご登壇いただいたのは「伝説の旅団」をリリースされている株式会社オインクゲームズ様(以下オインク社)の山本様でした。山本さんはエンジニアでRubyの入門書も書かれたことがある方です。なお「伝説の旅団」はAppStoreのBEST OF 2015にも選出されているアプリです。

小さなチームの限界に負けず突き抜けたゲームを作りたい

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オインク社は社員が7名の会社です。その中で「伝説の旅団」は5.5人で4.5ヶ月かかる過去最大のプロジェクトでした。リソースの限界を感じる中でも「突き抜けたゲームを作りたい」という意志を曲げずに開発するべく、「ゲーム開発の難しさ」を分析しそれを乗り越える方法を見い出したお話していただきました。 mBaaSLT-01

ゲーム開発の難しさ

山本さんが思うゲーム開発の難しさは下記の3つだそうです。 1. 楽しさを見つける難しさ 2. 実装する難しさ 3. 複数人で作る難しさ この難しさを乗り越える方法を1から話そうとした山本さんですが、余りにも「1. 楽しさを見つける難しさ」が奥深すぎて講演中も最後に紹介させて欲しいとのことでしたので、本ブログでも「2. 実装する難しさ」を乗り越える方法からご紹介したいと思います。

「2. 実装する難しさ」を乗り越えるには

近年のゲーム開発は壮大かつ複雑化しているため、なるべく開発工数を省略できるツールの選定が求められます。オインク社ではクライアント開発としてUnity、CIツールとしてJenkins、そしてバックエンドツールとしてmBaaSをそれぞれ利用されています。ただそれはあくまでも「氷山の一角」、開発効率を高めるために、それ以外にもプロジェクト毎に重要なことを取捨選択されているそうです。 mBaaSLT-01

「3. 複数人で作る難しさ」を乗り越えるには

やはり複数人で開発を行う際は、コミュニケーションが一つの壁になったそうです。ロスを抑えるべくSlackを活用されていました。Slackの活用方法として「GithubのPull Requestを通知」したり、「Jenkinsと連携してバイナリ配信やエラー通知を行ったり」、「カレンダーと連携したり」などのツールとの連携を挙げれられていました。

「1. 楽しさを見つける難しさ」を乗り越えるには

山本さんにとって「ゲームの楽しさ(面白いという体験)」とは「ゲーム開発」という「砂漠」における「オアシス」のようなものだそうです。「砂漠」では「オアシス」に出会う前に何回も「失敗」という「蜃気楼」を追いかけ無駄足をふんでしまいます。ただ、この「蜃気楼」は避けがたく、「蜃気楼」に気づけばすぐに白紙撤回して0から作り直すというスタンスで臨まないと「面白い体験」は生み出せないそうです。 この「蜃気楼」を少しでも減らし、「突き抜けたゲーム」を作るため、オインク社では「最新の成果物をいつでも確認できる」仕組みを構築しています。

その仕組みの一つが「Jenkins」「Github」「HockeyApp」を組み合わせた「自動ビルド・自動配信」システムだそうです。

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またもう一つの仕組みが各パラメータなどを調整する、「調整サイクル」システムです。こちらは「Googleスプレッドシート」「Jenkins」「mBaaS」を組み合わせたものでした。

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こうした仕組みを構築することで試作したゲームをすばやく試せ、「蜃気楼」に気づき、「オアシス」へより早くたどり着けるようになったそうです。

山本さんがもっとも伝えたかったこと

山本さんはゲーム開発では以下の3つがもっとも大事だと思っているそうです。 ・蜃気楼を受け入れる ・あと戻りを許容する ・挫けず再出発する

この3つを達成するためにUnityなり、mBaaSなりの適切なサービスを選択し、成果物をすぐに確認できる仕組みを作ることが大切になるとのことでした。

mBaaSで助かった!会話ネタアプリ「モテトーク」開発裏話

株式会社リンクバル 福井様・松田様

http://www.slideshare.net/linkbal_fukui/motetalk

次にご登壇をいただいたのは株式会社リンクバル(リンクバル社)の福井様・松田様でした。こちらは「会話ネタアプリ モテトーク」というアプリをリリースされています。

リンクバル社は「街コン」などのイベントECサイト運営がメインの事業

リンクバル社は「街コンジャパン」という街コンの紹介サイトを運営している会社です。サイト運営にとどまらず、街コン自体の企画・運営を行っているそうです。

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講演では、街コンの定義についてもご説明いただきました。 街コンの定義は下記のようになるそうです↓ 7e68ef34e9c8bba1f7710766bfee9855

リンクバル社ですが、少し変り種のイベントも行っているそうで某狩猟系ゲームをやりこむ「狩りコン」だったり、アニメ好きだけを集めた「アニコン」なども開催されたことがあるそうです。

街コンの企画・運営からなぜスマホアプリを?

リンクバル社で街コンを運営している中で課題となったのが「各イベントでの「盛り上がり」をいかにつくるか?」という点でした。「盛り上がり」をつくるには「会話が弾む」状態になることが重要になりますが、そのために何かしら「会話のきっかけ」を提供する方法が必要になったといいます。 その方法の一つとしてスマホアプリで会話の「ネタ」をうまく提供すればいいのではないか?という考えに至り、「会話ネタアプリ モテトーク」の開発に着手したそうです。

「会話ネタアプリ モテトーク」とは?

会話の「ネタ」をつくるアプリで、スマホアプリから「海外で行ってみたいところは?」など適当な「ネタ」を提供してくれます。 ネタがあわなければ、上下フリックで新しいネタを提供してくれます。

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そのほかにも会話が盛り上がるコツを教えてくれるレッスンも提供してくれます。 mBaaSLT-08

モテトークの開発苦労話

実はこのモテトークに関わるチームは企画者、福井さんとエンジニア、松田さんの2人だけだそうです。バックエンド専門のエンジニアを採用検討したそうなのですが、それも難しくなった上に、さらに開発期間の短縮化も求められ、開発効率向上の模索がマストな課題になったそうです。

その結果行き着いたのが、mBaaSとUnityの活用でした。

mBaaSを使った理由とその効果

今回リンクバル社でmBaaSを採用した理由は「エンジニアが1人」、「テストを含めた1ヶ月の開発期間」、「あまり使ったことがないUnityを利用する」という条件の中で、サーバーサイドにかける時間が取れないという判断からmBaaSを採用されたそうです。

またmBaaSを使ってよかったこととして挙げられていたのが、以下の2つでした。 ・データのやり取りに限定すれば(ほとんど)開発工数をかけずにすむ ・管理画面で新しいデータの追加・更新ができる

mBaaSの特徴をうまく活用され、短い開発期間でもアプリリースが行えました。

まとめ

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開発リソースの少なさに苦しんだ、福井さん・松田さんだからこそmBaaSを以下のような人にお勧めしたいそうです。 ・人が少ない ・時間がない ・お金がない ・やる気とアイデアはある!

みなさんももし同じ状況になったら是非mBaaSをご活用してください!

Monacaとmbaasで作るサーバレスアーキテクチャ

株式会社ルーター 大西様

http://www.slideshare.net/TomomichiOnishi/monacambaas-55283427

最後にご講演いただいたのが株式会社ルーター(ルーター社)の大西様です。大西さんは前回のもくもく会でもご講演いただきました。基本的には前回のLTのものと同じでしたがそれに開発裏話も加えた形でお話していただきました。 ※裏話に関しては申し訳ないですがオフレコとなります・・・

ルーター社ってどんな会社?

ルーター社はデータアグリゲーションを行っている会社様で、クローラを使ったスクレイピングでインターネット上のデータ解析し企業に提供する事業をされています。本来はBtoBでの業務が多いのですが、それをC向けにも展開したのが「ゲームのイベント情報おまとめ通知アプリ ゲーイベ!」だそうです。

MonacaとmBaaSでできている「ゲーイベ!」

現在、AppStoreで展開されている「ゲーイベ!」ですがルーター社のアグリゲーション技術を生かした、ゲームイベント通知アプリだそうです。 パズドラやモンストをプレイするときに、悩みの種となるのが「ゲリライベント」などと呼ばれる突発型のイベント。このイベントで様々なレアアイテムなどが手に入れられるのに告知なしで開催されることも多く、チャンスを逃す人が多いのだそう。 こうした問題を解決すべく「ゲーイベ!」では、お気に入りのゲームを登録しておくとそのイベントをプッシュ通知で教えてくれチャンスを逃さず、よりゲームを楽しめるようになります。

しかもこの「ゲーイベ!」ですがクライアントはMonaca、サーバー側はmBaaSでできているんです!

ここがすごい!ゲーイベのサーバー構成

「ゲーイベ!」のサーバー構成は以下のような構成でできているそうです。

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IDCFクラウドで各攻略サイトの情報をアグリゲーションしてその情報をもとにイベントの日程を明らかにします。アグリゲーションで分かったイベント日程をもとにmBaaSを介してプッシュ通知を送っています。このシステムは一切自前でサーバーを用意することなくサーバーシステムをくみ上げてしまっている、まさにサーバレスなシステムがすごいんです!

このあともつづく、開発裏話

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すばらしいUIでできている「ゲーイベ!」ですが、実はUIも度重なる仕様変更があったり、それ以外にも様々な苦労が・・・会場だけで語られた様々な苦労話がありました。しかし、こちらに関してはオフレコとなりますのでなにとぞご容赦ください(会場に来た人だけの特典ですよ!)

mBaaSユーザー発表会を終えて・・・

今回はmBaaSとして始めての取り組みとなる、ユーザーからの講演イベントでした!やはり皆さん他のユーザーさんがどう使われているのかが気になっているようでした。今後もこうしたイベントを続けていくので、みなさもぜひご参加ください!